「守る」という施策で依存させるのではなく、「寄り添い」という施策で自立ができるように

たくさんのシングルマザーの話を聞いて10年。頑張っている人が多い。同時に自立の方法を知る機会はみんな無かったなと、感じます。勿体ないと思いませんか?

J・キャリアコンソーシアム

自立できる人、自立したいと思っている人が、その方法を知る機会が無いんです。ほとんどの人が知る機会が無いので、自立している人にもほとんど会わない。これが長~く続いているので、誤解ですが、「普通の女性にはできないこと」という考えが事実のように浸透してしまった、と感じます。

支援慣れ、は本当に感じます。国が考える支援という意味と、皆が捉える支援の意味にズレが出ているのを感じます。子ども食堂やフードバンクの利用も、本当に困っている人より、「サービスの場として利用したい」という方が増えてしまい、本当に困っている人が利用しにくくなっているようにも感じます。

支援慣れは、施策の失敗だと思います。納税者が損をしているような気になってしまうのが、今の日本ですね。こう思う人が増えてしまったことは、失敗だと思います。

シングルマザーが批判されやすいのも、「勝手に離婚したのに何故優遇を受けるの?」と思われてしまっている気もしなくもないです。大学の学費の相談の時など、「シングルマザーだから」ではなく、「今は夫婦揃っていても大学の学費の負担は大きいですよ」と伝えます。

離婚していなかったとしても、生活が困窮していただろうと想定できる相談も多いんです。これはシングルマザーの課題ではなく、所得が全体的に下がっているが、生活レベルを下げれない日本人の課題のような気もします。

本気で所得倍増をやって欲しいです。また高齢女性の貧困の爆増を控えているので、40代以上の女性の社会復帰に関しては、喫緊の課題として取り組んで欲しいです。

「守る」という施策で依存させるのではなく、「寄り添い」という施策で自立ができるようにしていかなければ、納税者がいなくなりますね。ギリギリの人は働くより支援を受けようと思うし、凄く稼ぐ人は海外へ行ってしまう、とか?

個々の幸福度で考えても、自立している人の方が依存するしかない環境の人より高いので、女性の社会復帰のサポート、民間団体としてできることを、頑張ります。