『建物を売っているのではなくシステムを売っています』
大東建託株式会社トップ対談

今回は、品川の駅前ビル24階にある大東建託株式会社様をお訪ねして、教育センター次長・村上様と日本シングルマザー支援協会代表・江成のトップ対談をさせていただきました。

※敬称略
江成)日本シングルマザー支援協会およびシングルマザーサポート(株)を知ったきっかけを教えてください。

村上)女性活躍に力を入れようと思い、「前向きな女性を採用したい」と思ったのがきっかけです。これまで接点のなかった新しい経路からの採用方法を模索し、いろいろ調べているうち「日本シングルマザー支援協会のHPにたどり着きました。

江成)現在、御社での女性の雇用は多いですか?

村上)女性営業の割合は全体の11.3%です。全国の支店で女性営業は381名、うち課長は9名です。今後の女性雇用は400名体制で考えていますので、積極的に取り組んでいるところです。

江成)御社での女性の活躍についてどう思われますか?

村上)実は、女性の成約率は高いんです! 例えば、土地オーナー様への飛び込み訪問では、女性のほうが会話を繋げることが上手です。最初のコミュニケーションが上手なので信頼関係を構築するのは女性の方が有利ですが、クロージングが苦手な人が多いようですね。

江成)それが、女性の特徴ですよね。そこをフォローする体制があれば良いと常に感じています。

村上)昔のやり方は一人ですべてを行う「自己完結」の営業手法が主でした。ですので、「やり遂げた人だけが生き残れる」風潮がありましたが、現在は時代の風潮もあり、働き方を変えていこうとしています。どういうことかというと、契約をするためにはたくさんのプロセスがあるので、「自己完結」より「上司と連携し、進めていく」。上司とタッグを組んで、契約に向けて取り組む仕組みもありだと思っています。女性が得意な最初のコミュニケーションの構築。そして男性が得意なクロージング。上司と部下がお互いに良い影響を与え合って成長していけると期待しています。

江成)素晴らしいです! 向き不向きは人それぞれあると思います。現に弊社スタッフにも最初のコミュニケーションは得意でもクロージングが苦手というところがありますので、チームで補って生産性を上げていければいいと思っています。

村上)タッグを組むには、会社のほうに自ら寄り添うことが必要だと感じます。やはり「やってもらって当然」という態度やワガママばかりだと、上司も人間ですので厳しく指導してしまうと思います。一生懸命やろうという姿勢が大切。その姿勢が見えたら誰でも関わりたくなる。部下の意識が高いと上司の意識もさらに上がる。相乗効果ですね。ぜひ、「教えてくれないからわからない」ではなく「〇〇をやってみたいので、教えてください」という気持ちや姿勢を持っていただきたいと思います。

江成)共感します!必要な気持ちと姿勢だと思います。御社での女性が成功した事例などありますか?

村上)やはり、働く動機が強い方が成功しています。そして言われたとおりに素直に動ける人です。飛び込み訪問なので、お客様の欲求が表面化していないところに出向いていくため最初は通常お断りから始まります。そこで足を止めず、くじけず「最後に認めて頂ければ、それでいい」と動き続けることです。そこがターニングポイントだと思いますね。
辞めてしまう方の特徴ですが、「環境が悪い」「上司の指示・指導が悪い」と他責なんです。成功している人は「自分のどこが悪いんだろう」「何が足りなかったんだろう」と自分のどこを変えたらいいかに目を向けられる人なんです。

江成)それは仕事以外でも言えると思います。物事のとらえ方は大事です。プラスにするのかマイナスにするのか自分次第ですよね。前職の経験は関係しますか?

村上)営業経験者の方のほうが離職しないかもしれませんね。ただ、それは「営業ってこんなものだ」と断られることに慣れていたり、プロセスを知っている、購買心理のイメージが出来ているからだけのことです。
私の経験ですが、未経験の方のほうが育成はしやすいです。まっさらな状態じゃないですか。ですから、素直に受け入れて実行してくれるんです。しかし、経験者だとどうしてもクセがあったり自己流になってしまって聞き入れてもらえず、修正がしにくいことがあります。未経験の方でも「営業ってコレか!」と落とし込めた時、伸びるんです!

江成)協会の会員数は約4000名います。アドバイスやメッセージがあればお願いします。

村上)弊社は建物を売っているのではなく、地主様が「お子さんやお孫さんが相続などで困らないように」と円満な資産の承継を考えたり、家計の改善を考えたりするのを一緒に実現させるという仕事です。「売りたい」だけでは契約に繋がりません。まずは、地域性を読み解き、お客様との関係を構築して、お客様の背景を把握することが大事です。挨拶ができるようになり、徐々に関係の構築が出来てくると、話ができて、心配事のご相談もしてくださる。そのやり取りを続けていくと、信頼が生まれ、契約に繋がります。お客様に事業の必要性を感じていただけると、お願いされる立場になります。「ありがとう」を言われる仕事であり、地図に残る仕事です。

江成)とても素晴らしい仕事ですね。

村上)勉強する時間を取って、資格を取得すればうまくいくのか? そうではないと私は思います。
失敗の経験を重ね、反省し改善して実践する。その繰り返しが一番大事だと思います。そのモチベーションを持ち続けるには意欲は大事です。「成長したい」「今の自分よりプラスになりたい」。その意欲があれば、誰でも出来る仕事です。弊社には創業45年の経験と信頼があります。ですので、前向きな気持ちがあれば、やり方はいくらでもあります。ぜひ、チャレンジしてください。

◇貴重なお話をありがとうございました。