【インタビュー】想定外の派遣切りから正社員。娘を大学へ入れ自分の「やりたい事」にも挑戦：協会のMES就職プログラム

Q. 協会に相談した時の状況を教えてもらえる？

6年ほど前に派遣社員として働いていたんですが、予想していないタイミングで契約が打ち切られることになったんです。

しかも、同じ時期に働いていた派遣メンバーの中で、私だけが契約終了になってしまって。本当に「どうしよう……」と思いました。

それまでは自分で仕事探しをしていたのですが、何かを変えなければ、また同じことの繰り返しになるかもしれないという不安がありました。

ちょうど同じ時期にシングルマザー支援協会のランチ会に参加していたので、まず協会の方に相談してみようと思いました。

Q. 営業職をやってみようと思ったのはどうして？

就職に向けた個別相談の中で営業職という選択肢が出てきたんですが、営業の経験はゼロ。

もともと自分に自信が持てない性格ですし、「本当にわたしにできるんだろうか…」と思っていました。

それでも決心したのは、もちろん「子どものために稼がなきゃ」という思いもあったけれど、「未経験のことに挑戦して頑張れたら、わたし自身も大きく成長できるかもしれない」という期待もあったから。

やるしかない、という気持ちで飛び込みました。

はじめの1年間は本当につらかったです。

やっぱり右も左も分からない未経験のことをイチから始めるのはとにかく大変で、日々の仕事をこなすのに精一杯でした。

Q. プレッシャーゾーンを乗り越えたタイミングは？

1年目で年間を通してどんな仕事が発生するか大体の様子が見えてきて、プレッシャーゾーンを抜けられたのは2年目だったと思います。

仕事に慣れて来ると、求められることだけでなく、「どうすればうまく仕事を回せるだろう」と自分で考えた“プラスアルファの部分”が実を結ぶようになってきました。

「できない」が「できないことはなさそう」に変わり、「大丈夫」という確信を持てるようになったというのかな。

他の人からすると当たり前のことだったと思いますが、自分の中で少しずつハードルがクリアできる感覚を、２年目くらいから実感できるようになりました。

Q. 辞めてしまう人も多い、つらい1年目。乗り越えられたのはなぜ？

わたしは長い目で物事を考えることにしているんですが、この時も「たった1年間、くじけず頑張れば、その後の何年間は楽になる」と考えて、つらい今だけじゃなくその先を見て過ごすようにしていました。

今も、同じように過ごしています。

Q. 大変だった時の自分にかけてあげたい言葉はある？

「大丈夫だよ」と言ってあげたいです。

協会でもよく話してもらっていましたが、まだ起こっていない出来事に対して不安を感じてもしょうがないですよね。

わたしもこれから起こるかもしれないことに対して不安を感じてばかりいたので、「怖がらないで、大丈夫」と伝えたいですね。

Q. 以前と比べて生活はどう変わった？

派遣の時のように長期休みで収入が減ることもなく、貯蓄や保険など、生活以外の補償の部分にもお金を使うことができるようになりました。

仕事以外で自分がやってみたいと思うことにも目を向けられるようになったのも、大きな変化です。

それから、娘も本人が希望する4年制大学に通わせることができました。

大学は奨学金を取れたとしても入学時に大きな金が出て行くので、派遣の時は考えられなかったことです。

親が頑張っている姿って子どもも見ていて、娘も「自立したい」と生活費を自分で稼ぎながら、一人暮らしをしています。

私が新しい環境で頑張ることで、娘の自立心も一緒に育っていったと実感しています。

Q. これからMESを活用する人たちにメッセージをもらえますか？

苦労した分だけ、結果は絶対についてくると思います。

つらいと思っている時にこそ、乗り越える気持ちを持ってほしい。

自分の気持ち次第でどこまでも行けると思うので、頑張ってほしいなって思います。