シングルマザー スルー力を身につけると収入が上がる?

森さん、またやっちゃいましたね。しかし、これって事実だなと思う江成です。

個別相談でも、モラハラやパワハラの被害に苦しんでいる人がよくいます。家庭で夫に虐げられたり、職場で上司に「使えない」と言われるようなことが続くと、メンタルも落ちてきて、自信を失ってしまう事になりかねません。

会社であれば退職したり、上司が転勤したりと、長引かないことも多いですが、家庭の中の夫であれば、離婚や別居以外では、環境を変えるのは無理と諦めてしまう人も多いです。経済力があれば離婚や別居を選択することも容易ですが、経済力が無いと難しい現実があります。

モラハラやパワハラをする人への風当たりが近年強まってはいますが、この問題の大きな原因に、本人はそんな悪いことをしているつもりがないということが挙げられます。

何故なら、自己肯定感が弱い人が、モラハラをし、パワハラになることが多く、一般的には加害者と思われていますが、本人にとっては防衛ということがあります。他人を押さえつけることでしか、自分を守る方法を知らない。ここが実は解決を難しくしていると感じています。

日本シングルマザー支援協会の愛されるコミュニケーション講座の自己肯定感編では、モラハラやパワハラが課題になるのは、「自己肯定感が低い自虐型」と「自己肯定感が低い攻撃型」の組み合わせの時に起こる、と教えています。自己肯定感が高い人は他人と自分を比較しませんし、発言は、その人の発言であり、自分に向けられているとは考えないので、「怒りっぽい上司だね、近づくのやめよう」や「あの人はそういう人だから」と、嫌な発言をするのは、相手のこと、と割り切ることができ、自分のメンタルが追い込まれることはあまりありません。

自己肯定感が低く、表に出る特徴が「攻撃型」の人だと、「俺はこんなに頑張っているのに、お前が悪い」などと考えることにより、その人を責めます。責められやすい「自虐型」の人が、それを受けて「私がダメなんだ、苦しい」となっていく構造が見受けられます。

「攻撃型」の人にとって、自己肯定感が高い人は、思うような反応を示してくれないので面白くなく、あまり責めなくなります。また、自分軸がある人が苦手です。

ここでタイトルにあるような、スルー力を身につけることにより、「自虐型」の人も、「攻撃型」の被害を受けずに済みます。どうやってスルー力を身につけるかと言うと、何か嫌なことを言われた時に、「この人はどうしてこんなことを言うのだろうか?」と、相手の方のこととして考える癖を付けると、かなり楽になります。

どちらが悪いと決めて、悪いから正せ、だけでは解決しないことが沢山あります。犯罪者の多くが、自分は悪いことはしていないと思っているとも言われています。その人なりの正義があり、その人にとっては自己防衛だったり、一般的に考えると偏っている正義感だとしても、絶対的正義なんです。誰かが心に寄り添い、他人のことを思いやる喜びを教えてあげることができれば、絶対的正義の考え方も変化できるかもしれませんが、それは被害を受けている人が考えることではないです。被害を減らすには、被害と感じないスルー力を身につけることが早い解決策となります。実際に同じ上司でも、同じようなタイプの夫を持っていても、苦しんでいない人も多い。この事実を見た上で、上手にスルー力を身につけて、自分の能力を誰にも抑圧されていない環境で発揮し、収入も上げていくことができれば、更に気にならなくなります。

スルー力は被害者になってから身につけるのは困難なので、子育てしながら親が身につけさせるのがいいのではないかなと考えます。愛されるコミュニケーション講座では、そう伝えています。