シングルマザーの貧困を少し深ぼると・・・

ネットで「シングルマザー」と検索してみた。最初に出てくるのは広告。広告は、どれだけシングルマザーが貧困か!という内容がとても多い。

 



「シングルマザー 仕事」だとエージェントが多く出てくるが、シングルマザーという言葉は消える。「シングルマザー 自立」で検索すると、日本シングルマザー支援協会が増える(笑)

私が検索しているからなのか?とか思いながらも、「シングルマザー 自立」という言葉があまり使われないことを感じた。

ひとりの当事者として、個人的にではありますが、「自立」「生活安定」しか考えてこなかったので、ちょっと不思議に思う。協会に相談に来る方からは、「自立」と言う言葉が多く聞かれるので、私はネット上でももっと飛び交っているのかと思っていた。

広告の中身を見ると、広告で描かれるシングルマザー像が、世間的なシングルマザー像になっているんだなとも。正直、かなりかけ離れています。いない訳では無いですが、いつも思うのですが、「貧困」の課題と「シングルマザー」の課題は別に考えた方がいいかなと。それくらい、120万いるシングルマザーは、一括りにはできないカテゴリーです。

「貧困」が比率的にはシングルマザーに多いのは事実。しかしそれがすべてでもないし、生活の安定の方法を伝える場がちゃんとあれば、一定の割合のシングルマザーはできます。できる人までもがイメージが先行してしまい、生活の安定の方法を知る機会が無くなり、結果的に「貧困」に陥りやすいなと感じています。

そう、このイメージが拡がり過ぎると、まさに生活を安定させるポテンシャルのある方まで、貧困に陥らせる環境になっている。ということを課題と捉えたいです。捉えています。

シングルマザーの貧困を少し深ぼると、結婚時も貧困家庭だった。育った家庭が貧困家庭だったなど、連鎖を感じます。連鎖を断ち切るには教育は必要ですし、また社会に出て働くことが難しいと判断されるなら支援が必要なので、その場合はしっかりと支援策に乗せていくべきでしょう。ここは見極め力が求められます。

広告にあるようなシングルマザー像のイメージが、自立を目指す多くのシングルマザーの道をふさいでしまっているのも事実です。

シングルマザーの中には、「貧困」が課題な人もいて、その中で自立の方法を伝えれば自立できる人と、支援が必要な人がいます。「社会復帰をサポート」するという支援が必要な人が最も多く、「自立を果たしている」人も一定数いて、その方でも孤立をしないようなワンオペでの仕事と育児の両立のサポートは必要です。ここはシングルマザー以外の女性も同じです。

一括りでのイメージではなく、個々にあった支援、サポートという視点を大事にしたいと感じます。