社会のブランクは自信を喪失していく、そして社会に恐怖心を持つ

それぞれの人のためのキャリアプランがある。

(お土産をいただきました)

ある会員さんの就労支援の話をさせてください。
最初は「ワタシのミライ相談」から。
これから離婚になるので自立しなきゃいけないとの相談でした。

新卒から4年程働いた後に、結婚出産。そしてブランク約20年の方でした。
「若い頃どんなお仕事していたの?」
「医療関係です」
「看護師さん?」
「(小さな声で)医者です」
「お医者さん?お仕事困らないでしょう?」
「もうできません・・・」

ブランクがあってできるような仕事では無いと、責任感から感じているようでした。本人の希望もあり、介護職への就職もトライしましたが、どうしても履歴書に医者とあることがネックになったんです。

一般的に施設側も、「どうしてお医者さんが介護職?」と思ってしまう。それも分かるが、ブランクを簡単に埋めることも、自信も簡単に取り戻すことも難しい。

そんな時、ある女医の方が、「私が面倒みるわよ、連れてらっしゃい!!!」と声を掛けてくれた。
そこで驚くようなキャリアプランを提案してくれて、少しづつ彼女が医者に戻れるようにと作戦を立ててくれたんです。

そして週3日のパートから復職。その時は誰にも彼女が医者だとは言わずに、受付辺りからスタート。少しづつできることを増やしていき、「ねぇもう言ってもいい?」「まだ自信ありません」という女医の方と彼女のやり取りが続き、いよいよスタッフの皆さんへ告知する時へ。

「実は医者でした」
「えっ!あ、でも助かる。良かった」と言ってもらえたとのこと。
彼女は1年弱の時間を使い、医者に戻ることができました。

それからまた半年たった昨日。久しぶりにお会いした彼女の笑顔は素敵で、私はとても嬉しかったです。


家庭にいる時間が長い女性、社会のブランクは自信を喪失していきます。社会に恐怖心を持っています。今は怖くても、ちゃんと受け入れてくれる人がいて、サポートがあって、本人が努力をすれば、ちゃんと道は拓けるんです。

彼女には彼女のキャリアプランがあった。それは出会いがスタート。
あなたにはあなたのキャリアプランがある。最初に動くのは自分。勇気を持って前に進んでもらいたい。