「子どもが嫌って言っているからお母さんが間違っている」という、子どもの福祉って???

50代って楽しいな・・・と思う江成です。

「子どもの福祉」という概念に時々疑問を持ちます。
子どもは素直なので、目の前の事象で言うことが変わることはいくらでもあります。

楽しい!と言う出来事にも、悲しい・・・という出来事にも、素直に反応するんです。

保育園の前で「嫌だ~行きたくない!ママがいい!!!」って大泣きしていても、無理くり引き離してお教室に連れていくと、直ぐにお友達と笑顔で遊び始める。ママと離れる瞬間は悲しいけど、お友達と遊ぶのは楽しい。それを素直に表現する力を持っています。とても純粋で素晴らしいです。

それなのに、「子どもが嫌って言っているからお母さんが間違っている」という、子どもの福祉って???って私はいろいろなお母さんが経験する事例をたくさん聞くたびに不思議に思います。

少し「子どもの福祉」とは離れる話になりますが、保育園から帰ってくる時間はお母さんにとっては一日で一番と言っても過言ではないほど忙しい時間です。

職場から保育園に迎えに行き、買い物をしたりしてから自宅に帰り、着替える暇もなく夕飯を作り、子どもたちを着替えさせ、食べさせ、お風呂に入れて寝かせる。この嵐のような時間に、子どもに泣かれたり、足にまとわりつかれたりすると、ストレスが溜まることもあります。子どもを叱ってしまうこともあるかもしれない。

「うちの子は悪い子、全然言う事を聞かない」という相談は多いです。または「私が働いているからかもしれない」と自分のせいにしてしまうお母さんもいる。

実際はこどもが保育園から帰ってきて、お母さんにわがままを言うのは社会性が身についてきているからなので、褒めてあげていいことなんですよ。

保育園は家ではないので子どもなりに皆に合わせて過ごし、お母さんの顔を見ると家族だからホッとしてわがままを言いたくなる。この違いを理解していることは社会性であり、子どもの成長です。

お母さんが会社で背筋を伸ばして仕事をしているように、子どもたちは保育園で周りに合わせて過ごしている。お母さんも家に帰ってホッとするように、子どもたちも同じ。それが足にまとわりついたりする行動になる。

親子って素敵ですね。ちょっと家事の手を抜いてもいいから、5分子どもと目と目を合わせて話してあげましょう。ただただ聞いてあげましょう。それで子どもたちはとっても安心して、自分ひとりで楽しく遊ぶことができるでしょう。

素直で、誰よりもお母さんを大事に思うことができる子どもたち。計算がないから大好きだっていう表現が、お母さんから見ると、いう事を聞かない悪い子に感じてしまうこともある。これではお母さんも辛いし、子どもも悲しい。

嫌だからわがまま言っているのではなく、大好きだから、話したいから、自分を見てもらいたいだけ。そして素晴らしいことにそれを叶えてあげるとお母さんを自由にしてくれる。安心するんですね。

我慢と安心。このセットを繰り返すことで社会性が身に付き、自己肯定感が育っていく。我慢だけでも安心だけでもなく、このセットが大事だなと感じます。

子どもの態度や言葉から、本当に求めていることを読み取る。今嫌だと言っていることを鵜呑みにするのではなく、心の声も聴いてあげる。それが子どもの環境には大事だなと感じています。