シングルマザーと介護

介護認定の手続きの時、区役所で「15分しかないんです」と伝えたら、「15分ですね、大丈夫ですよ」と言ってくれて、たった10分で終わらせてくれた窓口の方に脱帽の江成です。

スピードは大事、みんな忙しいんです。助け合いですね。
父の病状はそれほど良くありませんが、周りで助け合いながら、罹りつけの大学病院に転院できることになり、家族一同ホッとしています。父がもう少し意思の疎通ができるようになったら、きっと喜んでくれると思います。急性期から急性期への転院なので、早々にリハビリ病院にもう一度転院が必要。そこは医療従事者である三女たちが探してくれています。

自分自身の結婚式が6月半ばなので、その準備もある中で有難い。それまでに車いすまで回復できたら、式に参加できないかな~って思っているようです。回復したとしても、コロナ禍でどうか分かりませんが、希望は最後まで持って動くのが一番です。

我が家の話ではありますが、シングルマザーの介護も現実にあること。誰かの参考になるかもしれませんし、少しお話し続けられたらと思います。

同じ神奈川県ですが、端と端くらい遠くで暮らす私の妹も、夫の母の介護をしています。今回の父のことでは「あまり手伝えなくてごめんね」と言ってくれますが、距離もあるし、自分たちも介護をしている。謝ることじゃないのになと。今後、父の家を片付けないといけないかもしれない、その時は「俺が車出すよ」と妹の夫が声を掛けてくれる。娘たちの夫はいますが、私には夫がいないので、本当に助かります。ありがとう。

個別相談をしていても、介護をしているシングルマザーは一定数います。私たちシングルマザーは働かなきゃいけないので、子育てと同じく、介護の負担も多いかもしれません。我が家もそうですが、家族と上手に付き合いながら、ひとりで抱えないで家族と力を合わせることが大事ですね。

現実的な課題としてお金があるかと思います。我が家は誰も誰にも依存した生活をしていないことが、気持ち的なところでは介護を楽にしているのを感じます。(まだこれからですが)

父は自分の年金を全て自分に使うことができ、家族がお金を負担することもない、私も親に経済で依存していないので生活が脅かされることはない。私の子どもたちもみな自立した生活をしているので、それぞれの経済の基盤がある中で、介護と向き合うことができている。

最近改めて8050問題が取りざたされています。協会の活動をはじめた8年前から、相談受けながら現実的に怖いなと感じたことです。80代の親の年金と50代のシングルマザーのパート代で生活している人が決して少なくない。50代の子どもが親の経済に依存していることで、親は寿命を自然に迎えることさえできない。

80歳の親が子どもの経済に依存している方が、まだ自然かと思います。50代は働き盛りで収入は既に安定されている方が多いと考えられればですが。

子どもの頃親に全ての経済を託して育ち、成人してお互いさまで自立している時期を迎える。結婚した後に子世代が子育て期に入ると、また少し親に助けてもらったりしながらも、親の収入曲線が下がり、子の収入曲線が高い時に親の経済を少し助けたりしていく。今ではこの理想曲線が難しいのかもしれませんし、私たちが高齢者になった時は、今の高齢者ほど資産を持っていることも厳しいでしょう。

ただし、予測はいくらでもできます。自分の今を把握することで、10年後、20年後の予測を立て、今から困ることない状況にもっていくための準備をすることは誰でもできます。

今を生きるのは大事ですが、今は過去の自分の結果なので、未来を予測しながら今を生きることが、実は重要な気がします。