シングルマザー支援とは、生活の安定へと寄り添うこと
1日も休まずに続けているメルマガが、トラブルにより昨日から書けない・・・軽くショックの江成です。
継続していることが途切れるのは、私にとってはストレス値が高い!!!
■更に母親を追い詰めないで■
物事を根本から考えて解決したい!
なぜそう思うかと言えば、そうでないことが多すぎるからです。
児童相談所の課題が、私は個人的には大きく、「なぜ、子どもを救いたいのに、大好きな母親を追い詰めるの?」という疑問がずっとあります。この疑問は日々膨らんでいきます。
以前、横浜市議の皆さんと、児童虐待防止法に関する意見交換会をやったことがあります。そこには私も含めて7.8人の母親が集まっていました。私のようにシングルマザーの方もいれば、ワーキングママ、専業主婦の方など、同じ母親でも立場はいろいろ。
共通していることは、「子どもが大事」「優しくしてあげたい」とみんな思っていること。それでも自分自身が追い詰められたら、思っていることを実行するのも難しい。ここを自制心を持って全て完璧にできる人って、男女問わず、どれくらいいるのでしょう。
「大人なんだから」「母親でしょ?」と言われればそうかもしれない。ただ言いたい。
「あなたは完璧なんですか?」
■雨が急に降りだしただけで何故?■
福岡でシングルマザー向けシェアハウスを運営されていた方に、その時は独身の男性だったので、「どうしてシェアハウスを運営しようと思ったの?」と聞いたことがあります。
彼はこう言いました。
「店長をしていたお弁当屋で、シングルマザーの方が働いていました。ある日突然天気が悪くなり雨が降り出したことがあります。その時にシングルマザーの方が泣きだしたんです。『え、どうしたの?』と聞いたところ、『今朝は天気が良かったから、布団を干してきたのに雨がふって濡れてしまった。子どもが病気になって仕事を休まなければいけなかったり、お金も心配。でも今日は布団を干して気持ちよく眠りたいと思ったんです』と答えたそうです。
正直彼は瞬間的には、『そんなことで?』と思ったそうです。しかしゆっくりと考えたら、うまくいかないことの連続があり、それでも前を向こうとしている。急な雨降りくらいでも、その心は折れてしまうのだと、気付いたそうです。
■負の経験の蓄積は計り知れない■
学生支援をしている企業の代表の方が、同じスキームでシングルマザーの支援もできるのでは?となり、実際に実行に移してくれました。紆余曲折ありながらも、その時に支援したシングルマザーは上手くいっています。その過程の中で、『学生は方法を伝えれば素直にやるが、シングルマザーはそうはいかない。ここまでの負の経験の蓄積は計り知れないのだと感じた』と。
子どもを産んだ瞬間は、ほとんどの母親が幸せの絶頂にいます。しかし育児本通りになんて子どもは育たないし、世間の母親への圧力は凄まじい。その中で自分自身がどんどん追い詰められていく。
本当は子どもに声を荒げて怒鳴ったりなんかしたくない。手を上げるまではいかなくても、声を荒げて怒鳴ってしまった経験をしたことがない母親は、ほとんどいないのではないでしょうか?
子どもはお母さんが大好き。お母さんが苦しんでいる姿を見たくない。でも気持ちと行動が伴うわけはない。こうやって母と子は、お互いを大事に思っていても、言動がズレてしまう事もあるんです。
なのに、母親を更に追い詰める。これって解決に向かうのでしょうか?更に悪化させているのです。
どちらにしても母は強くあることが、子どもへの影響は良いです。しかし誰にも理解されず、良いお母さんという高いハードルを押し付けられ、それを完璧にこなさないと悪者にされる。こんなことでは強くなんてなれません。
■日々追い詰められていく母親たち■
映画、「single mom ~優しい家族~」。監督がシングルマザー支援協会の会員にインタビューを重ね、映画になりました。たくさんの母親がこの映画を観て涙した。
大きな事件が起こるのではなく、日々追い詰められていく姿を丁寧に描いてくれた映画です。そして、人に頼ることができるようになり、少しづつ笑顔を取り戻し自立していく姿までを描いてくれました。
日本シングルマザー支援協会は、頼ってもらい、生活を安定させる方法があるので、それを実行できるように寄り添います。実行できない人が多いのは、やる気がないからではない。
怖いからです。
その気持ちを理解されるだけで前に進める人が増える。
ひとりでも多くのシングルマザーが、生活の安定という、ゴールにたどり着けること。ここまでやるのがシングルマザー支援です。紆余曲折はありますが、それでも一緒に前に進みます。