家庭内貧困に苦しむ専業主婦とは?

膝が青あざだらけの江成です。
部屋の模様替えをしながら、どんだけぶつけているのか?面白い。



■家計は女性が握り、夫は少ないお小遣いで我慢は昔の話し?■
家庭内貧困・・・相談を受けている中で思いついた言葉です。最初は、「こんな夫婦もいるんだ」くらいの感覚でした。多くの方は家計を女性が握り、夫は少しのお小遣いで我慢している。と思っていませんか?私もそう思っていました。

協会を立ち上げた8年前に、自宅サロンを運営している方に講座をやっていたことがあるのですが、ほとんどの方が夫が稼いでいるので、自分は趣味程度の仕事をしていました。私が驚いたのは「家計は夫が管理しています」という方がとても多かったことです。

自宅サロンを始める時に投資した金額を、売上を上げて回収するという話は聞きたがらず、見せ方を知りたがる方が多かったのですが、家計も夫が管理してる方が楽だと言う方が多かったので、はじめて「怖いな・・・」と感じたのを思いだします。

相談業務が増えてからは、「お金がないから離婚できない」という相談が多く、「お金が無い」という相談者の多くが50代前後であり、ここまで専業主婦だった場合、社会復帰も容易でもないという現実があります。

■50代前後の離婚相談、2つのパターンとは?■
50代前後の「お金が無い」には2パターンあります。ひとつは家計自体が火の車で、夫の収入だけではどうにもならず、離婚相談で協会に相談にくるのですが、本当の課題は家計管理というパターン。もうひとつが家庭内貧困で、夫が家計を管理しているので、毎月もらう少ない金額で生活費を回さなければならず、子どもが大きくなり家計が回らなくなってしまうが、夫はお金をくれない。貯蓄も夫が管理し、いくらあるのかも知らないというパターン。

最初の家計が回らないパターンは、お金のことで揉めることが増えて離婚したくなるのでしょうが、二人で回らないのに、別々になったら更に回らないことも想定できます。この場合は自分も働いて家計を助ける方がいいでしょう。夫の浪費などで、妻が働いても全て吸い取られる場合は離婚した方がいいでしょう。これは夫婦の問題だとも感じられるので、力を合わせるか、さっさと自分の人生を切り開くかです。

家庭内貧困の場合は少し趣が違い、経済DVとも言えます。お金を取り上げることで権力を握ることができるので(あっ、最近政治家さんの発言でも批判が・・・)、結婚生活の中でお金がないことで自信も失ってしまい、思考もあらぬ方向へと進んでしまったりと、長い時間を掛けて家庭内で格差ができ、上下関係も確実に出来上がります。

この場合の夫の傾向は、お金に執着している方が圧倒的に多く、自分のお金を家族に、特に妻に使われるのが嫌なようです。

しかし離婚したいと思っても、自信も無くなっているので社会復帰も厳しく、お金がないので交友関係も狭くなりがちで相談する人も少なくなります。いざ離婚したいと思っても家を借りるお金も、ホテルに泊まるお金もないのが現状なのです。年齢的にそれなりのプライドも邪魔します。

■専業主婦と言う選択は女性にとって最もリスクの高い選択■
「自分のお金を作りましょう」と働くことを勧めることが今できることですが、やはり厳しいのが現状です。このような場合、ここから急にバリバリ働くことが可能な方はごく一部です。

専業主婦と言う選択は女性にとって最もリスクの高い選択である。

ということを伝えていくのが今できることです。離婚していれば支援の手もありますが、離婚前の女性への支援はほとんどありません。行政に相談に行くと「逃げましょう」と言われるのですが、外から見たら普通の家庭です。家庭が貧困なのではなく、家庭の中で妻だけが貧困なので、突然子どもたちまで巻き込む行動がとれるわけはありません。

この解決策は女性の自立しかないと思っています。男性が悪いと決めつけて(悪いですが・・・)も、解決はしないので、確実に解決できる方法は女性が自立することだと感じています。フルタイムじゃなくてもいいですが、自分のお金を確保できるくらいの経済力は持っていないと、いざと言う時に身動きが取れない。

身動きが取れないことで、どれだけ苦しんでいる女性が多いかを、もっとみんなで考える時期にきているのではないでしょうか?