シングルマザーの自立と、シングルマザーと子どもたちの幸福度

キッチンカウンター作りを始めようかと考える江成です。



■頑張っても報われない?■
相談業務をしていると、「いろんなことが世の中では起きている」と心から思います。最初は私もそれなりに波乱万丈化と思っていましたが、全然そんなことないようです。

また、法律の盲点にも多く出会います。サザエさんに共感できていた時代は良かったことが、多様性の時代になり、「当たり前」と言う考えが他人を苦しめているように、法律も多くの人を苦しめているのを感じます。


何よりも、「頑張っても報われない」と思えることが多いのです。
これって誰のことも幸せにしない気がします。

■再就職のハードルが高くなってしまうと?■
例えば生活保護。無くてはならないセーフティーネットです。しかし頑張ることができにくい仕組みになっているのも事実です。「貯蓄ができないので子どものために高校生になる前には抜けたい」という相談も多いのですが、ここでクリアするのが難しい課題として、自分で働いても今の生活レベルを確実に下回る、ということ。

例えば月に20万の受給をうけていると、この金額を働いて得るには年収は300~400万必要となります。受給金額だけではなく、免除されているものも支払いが発生するようになるので、生活全体では更に上かもしれません。金額が30万であれば、500万程度の年収が必要になるなど、一般のひとり親の平均年収を大幅に超えてしまうという現実があり、再就職のハードルがとても高いです。

児童扶養手当に関しては、所得制限があり、多くの方が所得制限内に抑えてしまうという本末転倒なことが行われています。子どもを扶養しているから受給できているので、18歳までの施策です。子どもが18歳になるまで受給できる視点で仕事を続けるとキャリアを構築することはほぼほぼ無理です。しかしそれで良しにしてしまうと、子どもが18歳になった時に既に母親は40代~50代、ここからのキャリアの構築はそれこそ死に物狂いです。

もっと早い段階でしっかり収入を上げる行動にシフトしなければ、50代になってする必要のない苦労が待っています。

しかし児童扶養手当も難しく、例えば年収200万円未満でパートや派遣でいたとして、収入を上げようと頑張って300万円程度まで上げても、実は生活レベルが変わらないのです。多くの人は「自分の足で立っている」という自信にはなるので、ここから更に上げるぞ!となりますが、それは児童扶養手当を卒業できた人が感じていることで、手前の人には恐怖でしかなく、やはり「所得制限内で」となってしまいます。

ここは軽減措置などを取り入れ、児童扶養手当を卒業することが損な印象を与えないような仕組みにしていけばいいのではないかと感じています。

■女性の自立は女性の幸福度と比例します■
とにもかくにも、支援策には自立の仕組みももっとしっかりと取り入れていかないと、本人が不安と焦りなどを感じてずっと過ごすことになります。

数年の努力で、安心を手にできます。また方法をしっかり伝えることができれば、大きな努力を必要ともしません。女性と子どものためにも、自立支援を充実させていく必要性を感じています。