女性の貧困は、社会の歪みの結果的事象
本日は10時から「国東市移住オンラインイベント」です。移住のイベントは質問も多く盛り上がります。「ここに住んだら?」とイメージしながら参加するので、ワクワクがいっぱいなのかもしれません。
■女性の貧困は、社会の歪みの結果的事象■
「女性の貧困」という社会課題に、今まで以上に目を向けて行こうと思います。何故なら、今の社会の歪みとして、最も象徴的な現象だと感じているからです。
女性に起こる課題ではなく、社会の偏り、歪みによって女性の貧困という形で大きく影響をしているということ。女性の貧困は、社会の歪みの結果的事象です。
単純に考えれば、女性の貧困が結果であるなら、原因を改善すればいい。
原因は高度成長期にあるとすると解決は早い気がします。女性の立場から見ると、この時に社会欲を満たす環境が削ぎ取られてしまいました。マズローの欲求5段階説で考えると、今なぜ女性がメンタル不全になりやすいのか?これほどまでに傷つきやすく、夫からはモラハラを受けていると感じやすく、上司からはパワハラを受けていると感じやすいのか?
加害者と言われる、多くは男性側を改善しようとしても、メンタル不全を起こしやすい女性が増えてしまうのではいたちごっこだと、ずっと思っていました。それでは女性も子どもも幸せになれない。どうしたらもっと笑顔でいられるのだろう?と考えると、女性のメンタルが安定する環境がどこで失われたのか?から考える必要があるのかなと思っていました。
マズローに戻ると、女性は社会欲、いわゆる組織欲が満たされない環境の中に、たったひとりで取り置かれる状況が、高度成長期に出来上がったような気がします。それまで家庭には何世代もの人がいましたが、団地ができ、多くの男性は会社員になり、女性は団地で会社にいく男性を見送り、ひとりで子育てをするようになりました。
地域の繋がりもどんどん希薄になり、今まさに課題となっている。孤独・孤立化がはじまりました。
■家庭も組織としての役割を失います■
全ての原点はここにある気がしてなりません。社会的欲求が満たされないので、承認欲求など満たされる訳がありません。自己の実現なんて創造すらできないでしょう。しかし夫は会社(組織)にいるので、家庭で社会欲を満たす必要はありません。これにより家庭も組織としての役割を失います。
家庭に1年入れば、大きく自信を失うといいます。それまで社会で培ってきた自己肯定感はスピードを上げて下がり続け、経済力も無い場合は自分で何かを決めるという事もできなくなり、こうなってくると夫の通常の言葉でも、妻は傷つきやすくなっていきます。このように、アクティブな方であれば問題ないですが、女性が核家族化の中で家庭に入るようになったことが、女性の貧困、自信の喪失を創り出したひとつの理由となっていると感じています。
■女性の社会復帰サポートを民間企業が一丸となり取り組む■
解決策として、私たちは女性の社会復帰サポートを民間企業が一丸となり取り組むことだと考えています。いわゆる就職支援ではなく、子育てをしている間に多少なり自信を失っていくのは当たり前だと理解し、その状況から社会へ復帰する段階的仕組みが必要だと感じています。
日本シングルマザー支援協会のMES就職支援は、この仕組みになっていますが、現在理解のある企業を探すこともかなり努力を要しています。しかし理解してくださった企業は、自社のプラスになることも理解してくださり、決して福祉的支援という位置づけではなく、優秀な人材の確保や、イノベーションに繋がるという理解をしてくれていると感じています。
先ずは私たちが更に企業の理解を進めていき、もっと女性の社会復帰を容易にしていきたい。願望ではなく実現させる目標です。
本来の能力を活かしきれない人が多く生まれてしまう現在の仕組みから、全ての人の能力を活用できる仕組みにしていく。その変革への一助を担っていきたいと思っています。