早めに自立すること。それが自分自身の安心に繋がることを、もっと伝えたいです。



■シングルマザーで自立できる人の一番のモチベーションは？■
自分自身が必死に自立しなきゃと焦っていた時、自立したらこんなに楽になれるとは実は思っていなかった。ただ、毎日が苦しくて、子どもたちのためにやらなきゃいけないと思っていただけ。それほど未来を考える余裕は無かったなと。

シングルマザーで自立できる人の一番のモチベーションの多くは、苦しい生活から抜け出したいと言う気持ちかもしれない。私はたぶん、そうだったのだろう。

「今の生活が嫌だ」という気持ちは強みです。金銭的に頼る人がいない人は意外と強い。良い環境ではないが意外と強い。これも考え方を変えれば強みです。結果的には生活の安定を掴みやすいので、楽になれる。

恵まれない環境は、そこまで悪いことでもないのかもしれない。

■女性の老後貧困問題、間違いなく加速していくだろう■
シングルマザーで夫の収入が高かった人が自立できないケースは多い。財産分与等で一生困らない資産を手にできていればいいが、男性の所得もそれほど高くない日本で、一生困らない財産分与がある人はそう多くない。

自分の収入が身の丈であるということを認識しにくい環境は、年を取ってから自分の身に降りかかってくる。女性の老後貧困問題は、間違いなく加速していくだろう。

親の年金が生活費の一部になっている人も同じ。一般的に親は自分より先に亡くなる。そこからは親の年金はもう入ってこない。

■自立することより、依存しやすい環境がある■
シングルマザー支援の現場を見ていても、自立することより、依存しやすい環境がある。依存心を育ててしまっています。子育て中はそれでも何とかなるかもしれないが、必ず子どもたちは大人になり、残されるのは一人の経済力のない年配の女性となる。

そこから自立をするのは至難の業です。

8年シングルマザーの自立支援をしながら、本当に伝えていかなければいけないことは、「一日も早い自立」だと確信しています。まだまだハードルは高い。時には悪者になるくらいの覚悟がなぜかいる。悪者になることを政治家はやってくれない。だから方向性がズレる。でもやらなきゃいけないこと。

と、仕事納めが済み、そんな決意を強く持つ年末です。