年齢の差や男女の違いなど、自分の努力とは関係ない部分をどう補いあっていくか

何もかもスムーズにいくわけではない。ならば、そんなことも楽しめるような人間になっちゃえ!と思う。これで人生2倍楽しくなる。



■おばあさんからもらったチョコレート■
今日は、少し心温まるお話を。
昨日五女と一緒に、父の自宅がある団地に荷物を取りに行きました。ひとりのおばあさんが、ゆっくり、ゆっくりと、手すりにつかまりながら転ばないように一歩づつ階段を降りてきました。

「こんばんは」
五女が声を掛けると、おばあさんも「こんばんは」と。

ゆっくりと今度は階段を上がっていくおばあさん。
五女が荷物を車に入れ終わると突然、「はい?」と上を向いて話だし、その後1階に置いてあった買い物カートから1.5リットルのペットボトルを取り出して、階段を駆け上がって行ったんです。私は何をしているのだろう?と思いながら、車の中で待っていました。

戻ってきた五女に「どうしたの?」と聞こうと思ったらまた直ぐに上を見上げて「はい?」と言ったかと思ったら階段に向かい、また駆け上がって行きました。
戻ってきた五女が「チョコレートくれたよ」と。
さて、何があったのでしょう?

自宅に帰りながら五女に聞くと、「あのおばあさん、油と水のペットボトルを昨日買ったんだけど、階段を持って上がれないから人と遭遇するのを待ってたんだって。でも昨日は誰にも会えなかったので買い物カートに入れたままにしたって。今私に会ったから『持ってきてくれる?』と言われたので届けただけ」と。続けて「油を1本は持って上がったらしいけど、油を1段上に上げて、自分も1段上がる、を繰り返してたらしいよ」とも。

この話を聞いて、20歳の五女に取ったら何でもない行動が、おばあさんにはとても大変なんだなと改めて感じたのと、それを嫌な顔ひとつせずにやってあげられる娘が素晴らしいなと思ったのと、ふたつの感情がありました。

■できる人ができない人をサポートしていく■
何でもそうですが、できる人ができない人をサポートしていく。特に年齢の差や男女の違いなど、自分の努力とは関係ない部分をどう補いあっていくかだと思います。

また、父も施設に入るまではこの団地でひとり暮らしでしたが、この団地の高齢者率がとても高く、住民同士で助け合うのは難しいのかもしれません。

「私も孫が欲しいわ」とおばあさんは娘に言ったそうです。
一人もいないのか、近くに居ないのかは分かりませんが、本当の孫でなくても助けてもらえば大丈夫ですね。