シングルマザーの自立に最も必要なことは、自信を持てる環境にいること
子どもの幸せのために、母親ができることは多いですね。
■母親の過干渉があり、母親から嫌われることを怖がっていた■
内密出産のニュースで、慈恵医大の院長が話していた、内密にしなければいけない理由として、母親の過干渉があり、母親から嫌われることを怖がっていたとのこと。
もうひとつの理由として彼のDVとも話していたが、親との関係の中で依存心が強くなると、パートナーに対しても依存する傾向は高いので、ある意味当たり前のような構図になる。
主に、幼い頃の母子の関係が、大人になった時の人間関係の基礎になっていくが、そのことを知らない母親が多いことは大きな課題だと感じます。
また、それがずっと連鎖となり連綿と続いてしまうことになり、元を正すことも難しくなるが、その結果が今の人の弱さに繋がっていることは間違いないので、今こそみんなで向き合う時ではないかと感じます。
■どうして子育てをしながら働くのが、こんなに大変なのか?■
どうして子育てをしながら働くのが、こんなに大変なのか?
子育てをしながら楽しく働ければ、生活は必然的に安定するのは誰でも分かること。しかしそれが叶わないのは何故なのか?
そう感じたことがきっかけで始めた新宿ランチ会。
そこに集まってくれたシングルマザーは比較的自立している人が多かったので、どうやってここまで来たのかを聞いていった。
そこにはどこに相談に行っても教えてくれない、シングルマザーの自立の方法があった。この方法を伝えればいいんだと日本シングルマザー支援協会を立ち上げたんです。
しかし次の課題に、方法を伝えても「できない」と感じる人が多いことに気づいた。やればいいだけなのに「できない」のは何故?と考えていくと、ほとんどと言っても過言ではないくらいの人が恐怖心と不安で足が固まっていた。それでは動けないなと理解。
そして何故恐怖心と不安で足が固まってしまっているかと言うと、「こうあるべき」などの思い込みが多く、自分で自分が自立していく過程を創造することができなくなっていた。
創造できなければ「できる」と思えないし、楽しくもないから「やりたいこと」にもならない。努力しても失敗したら無駄な時間を使い恥をかくだけ。そんな無駄なことやっても仕方ない、となる。
■全く事実と異なる「シングルマザーは可哀そう」■
しかも社会からの発信も「シングルマザーは可哀そう」「母親が忙しいなんて子どもが可哀そう」など、全く事実とは異なることがあたかも事実のように浸透してしまっている。
何もできないと思い込んでいる人は、こうやって出来上がっていくのです。そして弱者と呼ばれるようになります。
しかしもう限界でしょう。本来弱者と呼ばれる必要のない人までもが、弱者とされてしまい、弱者が多数となってしまった。こうなると弱者支援という言葉は意味を成さなくなります。
一定の少数の人たちを、多数が守ることによりバランスが保たれます。それが崩れてしまっていることが今は課題です。
■シングルマザーの自立に最も必要なことは、自信を持てる環境にいること■
ではどうしたら人を強くすることができるのか?
新宿ランチ会に参加してくれたシングルマザーは、時間を掛けても自立を諦めずに努力して来た人ばかりでした。なぜ努力を続けられたのか?何故諦めずにいられたのか?と考えると、相対的にみな精神的に強く、自分の可能性を信じていたのを感じます。
シングルマザーの自立に最も必要なことは、自信を持てる環境にいることではないかなと。どんな声を掛けてくれる人が周りにいるのか?自分のことを自分以上に信じてくれる人が周りにいるのか?
これが必要なサポートです。
そして母親がそんな存在であることは、人が強くいられる土台でもあります。
内密出産というニュースを知ることで、母子の関係の重要さを改めて感じることができました。協会としては愛されるコミュニケーション講座を全ての母親に受けてもらいたい、それが今できることのひとつです。