悪戦苦闘!無我夢中!紆余曲折!試行錯誤! 自立はイバラの道?

協会を立ち上げて間もなく9年。
ひとり親として子どもを5人育てながら、「なんだかな~」と思うことが多かったこともあり、自分の生活を安定させた後に、シングルマザー支援をはじめたという流れです。



■悪戦苦闘!無我夢中!紆余曲折!試行錯誤! 自立はイバラの道?■
「なんだかな~」と思っていたのは、自立する仕組みが無く、「自立したいです」と伝えると「無理でしょう?」と思われているような、言われているような、そんな違和感に対して。

「離婚したんだから、子どもを育てていかなきゃいけないんだから、自立したいの当たり前でしょ?」が通用しないという、なんとも不思議な感覚があった。

役所に行っても答えが無いことが分かり、後は自分でやるしかない!
悪戦苦闘!無我夢中!紆余曲折!試行錯誤!
そんな言葉がぴったりくるような経験を経て、自立ができた。

自分が自立を果たした後にふと思う。「こんな苦労する必要あるの?」

最初の時点で、自立の方法として、ひとり親の心構え、働き方、子どもの自立促進、ライフプラン、キャリアデザインを教えてくれれば、こんなに苦労する必要ないのに・・・と。

ただ9年活動して気づいたことは、「誰も方法を知らなかったのか」という事実。
かなり衝撃的な事実ですが、このような不思議なことが多いのも事実です。

■全員自立しているのに、おかしくないですか?■
自立と言う概念が、依存(扶養)とセットになっているのかもしれない。
我が家の話しですが、私と五女と施設に入っている父が同じ住所です。我が家は誰も誰のことも扶養していない。全員経済的に自立しています。

私は私の生活を自分でしている。娘も家にお金を入れて自分で生活している。父は施設に住所が置けないので同じ住所ですが、自分の年金で施設の費用を払っています。

娘の国保があまりにも高いことに驚き窓口で聞いたら、「分からない」と言われました。父のことを聞いたら「介護保険料が高くなる可能性がある」と答えてくれました。

「全員自立しているのに、おかしくないですか?」と聞いたら「世帯分離した方がいい」と言われたので、我が家は全員が世帯主という形を取ることにした。娘の国保が私に請求が来ることも無くなり、安くなった。

■世帯という概念が個々の自立を阻害している■
世帯分離は自治体によって承認が下りるかどうかに差があります。シングルマザーが実家に帰った時、働かず親に扶養されているのであれば世帯分離の必要性は無いですが、お金を貯めたいなど、将来的なことを考え固定費を減らしたいと実家に帰ったとしても、自治体によっては世帯分離は認められず、児童扶養手当がもらえなかったり、実家に帰るのを諦めて、お金を貯めることができないことがある。

世帯分離を認めない自治体は、シングルマザーが実家に帰るのは親に扶養されるとイコールになっているのかもしれないが、お金を貯めるには固定費を減らすことはとても重要なことで、そのために実家があることを理解してもらいたい。

実家に帰ることで大人の数が増えれば、シングルマザーの働く環境も整う。協力者がいることは安心感にも繋がるので、更に働く環境は整う。世帯という概念が昔と違って個々の自立を阻害しているのかもしれないと、一度疑問視して欲しいと願います。