女性の意識改革なくして、女性の経済的自立は実現しません

女性の経済的自立の重要性が政府でここまで突っ込んで決まったこと、素晴らしいと思います。

連携協定

■女性の意識改革なくして、女性の経済的自立は実現しません■
「『結婚すれば生涯経済的安定が約束される』という価値観を持つことのリスク」と聞いて、私たち女性への意識改革が始まったなと感じます。女性の意識改革なくして、女性の経済的自立は実現しません。

どんなに環境を整えても、その環境の意図と、受け入れられる女性側の意図が合わないままでは、企業も女性活用に取り組む意味が見えませんし、女性も今までの価値観の中で飛び込んでも、「え!話が違う」となってしまい続けられません。

女性の意識改革がないまま、女性の経済的自立をどんなに推進しても、結果的には女性が傷つくことになります。

協会設立からずっと、女性の経済的自立の支援をしてきました。私の印象から言えば、企業の理解の方が進めやすく、女性の意識改革の方が時間が掛かると感じています。これは何故かと言うと、企業には子育てへの想いがいい意味で加味されないので構築しやすいのですが、女性は子育てへの想いが加味され、ひとりひとりの考えが違うこともあり、形がつくりにくいです。

「母親は子育てを、自分を犠牲にしてもするもの」的な思考が私たち日本人には植え付けられています。特に女性に植え付けられているのを感じます。同じように「家事を完璧にしなければ恥ずかしい」などもあります。

その結果、パートを選択しやすくなりますが、意外と多くの方がパートを選択していても、フルタイムで働いていたり、パートを掛け持ちしたりしています。パートを選択する理由は「休みやすい」が圧倒的です。

「出社を30分早くするだけで、退社を30分遅くするだけで、正社員になれ、社会保障も充実するよ」と伝えることがとても多いんです。

しかし「休みやすくないと、学校行事に行けない、こどもの急病に対応できないと、こどもが可哀そうだから・・・」との理由で、年に数回あるかないかの事でパートを選択してしまいます。

■経済的自立を考えなかった、今の50代女性の末路が恐ろしいことになっている■
なぜ、ずっと私たちが女性の経済的自立の重要性を伝え続けてきたかと言うと、経済的自立を考えてこなかった女性の50代の末路がかなり恐ろしいことになっているのを目の当たりにしているからです。

「あと5年早かったら・・・」ということが日常茶飯事に起きています。ということは、今その選択を正しい方向に導くだけで、将来困らない女性がたくさんいるということなんです。

だからずっと「女性の経済的自立」を伝え続けてきました。

うちの協会のような小さな団体が声高に言い続けることも大事ですが、やはり国の発信の効果は大きいです。協会が自治体と協定を締結している理由も、この影響力で自立促進へと繋げたいからです。

実際に横浜市との協定締結後、シングルマザーの方に「自立って重要なんですね」とたくさん言われました。発信力の強さは国や自治体は企業以上ですから、今回の発信は嬉しい限りです。

次は実現可能な施策ですが、できればこれは民間に任せて欲しいです。ここは民間の得意分野だと思います。