子育て期間に仕事を辞めてしまった女性と継続してきた女性の差が・・・

一昨日は桜チャンネルに、昨日はTBSラジオ「スナックSDGs」に出演させてもらいました。
少子化の話もあり、「男はお金がないから結婚できない」という話題がありました。私はその時「女はお金がないから離婚ができない」と頭をよぎりました。

 



■シングルマザーってなんで大変なんだろう?■
日本シングルマザー支援協会という社名もあって、「シングルマザーって大変なんです」って言っている団体だと思われがちですが、大変なのは大変なんですが、私たちは今の状況を解決したいと思っているので、「シングルマザーってなんで大変なんだろう?」という視点で活動しています。

もう一歩深めると、“なんで”を考えると養育費不払いや低所得、非正規雇用という現状が見えてきます。ここまでは誰でも分かることです。

もう一歩深めると、養育費不払いが“なんで”起こるのか?というと、離婚時の感情論のもつれ、これは日本の離婚の理由の不動のNo1が性格の不一致ということもあり、長い時間を掛けて関係性に亀裂が生まれ、広げてしまっているので、男性側も憎しみや苛立ちが強まったり、女性側は憎しみや恐怖心が強くなっています。こうなると相手の思い通りにしてたまるか!という戦争勃発です。これが面会交流や親権争いなど、子どもを無視した方向にどうしてもなりやすい理由でもあるでしょう。

解決策としては、離婚と感情を切り離すことでしょう。養育費保証サービスを協会が推奨している理由はここにあります。養育費保証サービスが更に広まれば、養育費の不払いは確実に減ります。また公正証書が必要なので、現在80%を超える協議離婚から調停離婚やADRを活用した離婚の比率が高まるでしょう。その結果、離婚と感情は切り離せるだろうと私は考えています。

女性が離婚時無職の方が有利な算定表の見直しなどは必要でしょうが、民間でできることから進めていくと変化が速くなると思っています。

低所得の問題は、非正規雇用の問題とも紐づきますが、支援していると感じるのは、非正規=責任がない、という感覚の元、シングルマザー自身が選択してしまう傾向も高いことがあり、結果的に40代を過ぎると非正規雇用以外の選択肢が難しくなり、年齢が上がれば上がるほど生活困窮に陥りやすい状況になっています。これがそのまま高齢女性の貧困へと紐づいていきます。

企業側が女性は非正規雇用でいいと思っているのも、需要と供給として一致してしまった結果ではないかなと感じています。企業に変われと言っても、企業からしても求められていることである以上、変われと言われる所以がわからないと思います。

■子育て期間に仕事を辞めてしまった女性と継続してきた女性の差が・・・■
仕事をずっと続けている、または発展的転職を数回した方の中に生活困窮はほぼいません。これはシングルマザーでも同じです。メンタル不全も少ないです。シングルマザーの低所得の原因は、本人の人生と職業選択にあると感じています。子育ては一定の期間ですが、人生はもっともっと長いです。子育て期間に仕事を辞めてしまった女性と継続してきた女性の差がはっきり出ている昨今です。

これはその選択をした女性が悪いというのではなく、私たちの周りには、辞めた方が幸せという“雰囲気”が蔓延しています。この“雰囲気”を変えていかなければいけないです。

”雰囲気“に飲まれた女性が年齢とともに大変な状況になりやすいのです。

この解決策は、女性が仕事を続ける、または家族となった時にそれぞれの人生のプランをとことん話し合うこと。その結果役割分担として専業主婦や専業主夫を一方が選択するのは有りだと思いますし、それができる関係は素晴らしいです。

日本シングルマザー支援協会では、このような状況を解決するために、シングルマザーの方への相談業務は「ワタシのミライ相談」という形で、コンサル的相談業務となっています。それはしっかり学んだ「ひとり親コンシェルジュ」が担います。「ワタシのミライ相談」を通じて長期スパンで自分の働き方、子育て、老後までを一緒に考えることで、目の前の不安を軽減し、何をどうすればいいのかをある程度明確にすることにより、安心感の中で動ける状況を作っていきます。

また企業とは、理解のある企業に100社集まっていただき、「Jキャリア 女性の社会復帰サポート・コンソーシアム」を構築し、女性が子育てに一定期間専念したとしても、社会復帰が容易にできる”雰囲気“を作っていこうと考えています。

というような、協会の想いや活動についてお話をさせていただく機会ができ、大変うれしく思っています。