親が手を出し口を出し、役割もなく甘やかされて育った人は、大人になるに連れ自由が無くなります

子どもの頃の我慢の経験って、大切じゃないでしょうか?



■恐怖心を落ち着けた中で「これからどうしようか?」という話を・・・■
個別相談の中で、「夫が自分の思い通りにならないと切れる」という相談があります。それなりに多いです。暴力はないが、壁に穴を開けたり、物を投げたりする人はいます。

ま、昔からいますが・・・

相談者に対して暴力をしない場合は、「きっと怒りを抑えようとしているんだと思いますよ」と、不安感を和らげてもらうためにも、男性側の行動の意図を想定してお伝えするようにしています。

ただ怒りで物に当たっているのではなく、人に暴力を奮ってはいけないと理解しているが、怒りの感情をどこかに発散させる必要があるから物に当たっている可能性もあると。

ということは、理性は働いているし、暴力で支配しようとまではいってない、ということにもなります。

この説明で少しですが、安心される方もいて、少し安心してくれて、恐怖心を落ち着けた中で「これからどうしようか?」という話をしていくことになります。

■親が手を出し口を出し、役割もなく甘やかされて育った人は、大人になるに連れ自由が無くなります■
この時に夫のことを少しヒアリングさせてもらいます。
「ご主人のお母さんは専業主婦だった?」
「甘やかされて育ってない?」
など、我慢ができない、自分の欲求を抑えられない理由を考えていきます。

大概の場合、我慢を必要としない生育歴のことが多く、稀にその真逆の場合もあります。

これは私の考えですが、家庭という小さいが子どもにとっては全て、という組織の中で、ある程度役割を担って、それを全うする必要があり、親の考えた常識の中で生活する。そして少しづつ大人になり、自分でできることが増え、大人になる中で自由を手にし、その反面自己責任を感じるようになる。この経験をしているかどうかで、大人になった時の社会性や人の役に立つ喜びを感じられるようになるのだろうと。

ずっと親が手を出し口を出し、役割もなく甘やかされて育った人は、大人になるに連れ自由が無くなります。周りに合わせることが不自由と感じ、また押しつけにも感じてしまう。

これでは仕事も続かない。家族を養う責任感は育っていない。社会不適合者となる。

まだ仕事は「仕方ない」と思ってやっていても、家族に関しては「俺がこんなに頑張っているのに、家でも我慢しろというのか?」というような感覚になっている人が増えているような気がします。

家族を養う責任感が育っていないと感じる夫がとても多いです。話を聞いていると、相談者の女性と子どもは被害者ですが、私は夫側も生育歴から考えると、大人になって「こんな目に合う」くらいに感じてしまっているのかもしれないと思い、同じく被害者だなと感じます。

思い返せば、中高生が「先生、そんなこと言うと訴えますよ」などと教師を脅したり、児童相談所の人が「子どもが嫌だと言うことはしてはいけない」と言ったりと、子どもに我慢させることが悪い事、みたいな風潮を感じながら、「本当にこれでいのだろうか?」と感じている今日この頃です。

これも虐待に値する我慢と、成長に必要な経験に値する我慢の見極めができていない、ということだと思っています。