「私が正社員になれるはずがない」「資格もないのに仕事があるはずがない」「頑張って働くと、こどもがかわいそうに違いない」
シングルマザーの生活を安定させるには、生活費以上の収入が必要となる。生活費よりも、収入が多ければ多いほど、生活は安定し、未来を創る余裕も出る。それがこどもの可能性も広げることになる。
【「私が正社員になれるはずがない」「資格もないのに仕事があるはずがない」「頑張って働くと、こどもがかわいそうに違いない」】
協会設立から7,8年は、お問合せに対応しながら協会のサービスを作っていった。
「困っているなら、うちで働けばいい」とご連絡くれる企業はとても多かった。
こんなにシングルマザーに働いてもらいたい企業があるなら、貧困にならずに済むのでは?と、最初は軽く思ったこともあったが、そんなに簡単ではない。
まず、シングルマザー自身が、特に収入をあげようと転職活動をしている人は少なかった。生活が安定していないけれど、その解決策が、自分が収入を上げることだとは思っていない現実がある。これは今もある。
この背景には、今でもよく聞くが「私が正社員になれるはずがない」「資格もないのに仕事があるはずがない」「頑張って働くと、こどもがかわいそうに違いない」と思っている人がとても多い。
これが、シングルマザーの生活困窮者が減らない大きな理由だと思うが、「そうよね、子どもが小さいしね」「親御さんに面倒みてもらえば?」「パートがいいわね」と、支援者にも言われているし、親や友達も言う。ここが大きな問題。
【どうして困っているから雇ってあげるのに、お金払わなきゃいけないの?】
もうひとつの課題として、シングルマザーを雇用したいと言ってくれる企業が多いのは有難いが、働き方はパートや非正規でいいと思っている。
収入を上げることではなく、子どもを中心に働ければいいという誤解がある。また、人材紹介など紹介システムにはなりにくい。何故なら「どうして困っているから雇ってあげるのに、お金払わなきゃいけないの?」と思っている企業もまだまだ多い。
一般の人は、エージェントを使って雇用するが、シングルマザーはお金が掛かるなら必要ないということになる。この状況があるので、シングルマザー親子の生活安定を目指すために、人材紹介の仕組みは作りづらい。ビジネスにならないので、取り組む企業は少ない。その結果、行政にしかできないが、行政の窓口では、収入の高い仕事は見つけられない。この現状がずっと続いていた。
この課題を解決するには・・・
と、日々考えることになる。