【第5回】母親が自立することが、子どもの未来を守る理由
『女性の自立は社会の未来を変える 〜機運醸成の時代に生きる私たちへ〜』
「子どものために、自分のことは後回しでいい」
多くの母親が、そう思いながら日々を頑張っています。
けれど、私はあえて伝えたいのです。
「自分の人生を自分で立て直せる母親であること」こそが、子どもにとって一番の希望になるということを。
■子どもは、親の“言葉”より“姿”を見て育つ■
子育ては言葉だけでは伝わりません。
「自分を大切にしなさい」と口で言っても、母親自身が我慢ばかりしていれば、子どもはその姿から“我慢が正解”だと学んでしまう。
反対に、挑戦する母の背中や、笑って働く母の姿からは、「人生は選べる」「やり直してもいい」という空気を自然に受け取ります。
母親が自立するということは、「子どもに何かを“与える”」ことではなく、“見せる”ことで人生の選択肢を広げるということでもあるのです。
■収入の安定は、心の安定につながる■
もちろん、自立には経済的側面もあります。
たとえ手当や養育費があっても、それに依存した暮らしでは先が見えない。
将来への不安、予期せぬ出費、進学資金…
そうした「いつか来る不安」に怯えながらの毎日は、子どもにも伝わってしまいます。
実際にシングルマザーの場合、日々の暮らしはギリギリで困っていないけれど、冷蔵庫が壊れた、車検がくる、塾の夏期講習が・・・という、大きなお金が動くときに困ってしまい「このままではいけない」と思う方が多いのです。
経済的な不安は、母親の精神状態に大きな影響を及ぼします。
逆に経済的な安心は、家庭の空気も安定させるんです。
それは、子どもの情緒や学びにも、大きく影響していきます。
■自立は、「自分のため」じゃなく「子どもの未来」のためにある■
母親が自立すると、「私の人生、これからだって楽しめる」と思えるようになります。
そして、その感覚は必ず子どもに伝わります。
「うちの母は、何度でも立ち上がる人だった」
そう思える子どもは、自分自身の未来にも前向きになれる。
自立は、母親のためであると同時に、子どもに“生きる力”を手渡すことでもあるのです。
次回は、「“子どものために自立する”という考え方を、もう一歩深める」というテーマで、自立と家庭のバランス、そして母親自身の幸せについて考えていきます。
自立を目指すすべての女性のための相談場所「ワタシのミライ相談」
会員登録時に「無料個別相談を希望しますか?」を、「希望します」で相談ができます。
相談は視野を広げ、未来を拡げ、何をするのか方法が見つかるという、あなた自身のひとつの行動です。