【第17回】“ひとりで頑張る”の限界と、“誰かと進む”選択肢
『女性の自立は社会の未来を変える 〜機運醸成の時代に生きる私たちへ〜』
■ “ひとりで進む”ことの重さ■
自立=ひとりで努力すること、というイメージが強いと、誰にも頼れず頑張り続けてしまうことがあります。
けれど、どんなに強くても、人は一人では動けない時があります。
体調が悪いとき、迷いが来たとき、つまずいたとき――
そのときに「誰かと歩む選択肢」がないと、前に進むこと自体が苦しくなる。
また、一人で悩んでも答えはでません。悩みとは解決できなかった表れなので、相談することで、新たな解決策が見つかり解決へと歩みを進めるのです。
■ 誰かと進むという、もう一つの自立■
自立という言葉は、孤立と混同されがちですが、実は“誰かを頼る力”も、自立に含まれると思っています。
・相談できる人がいること
・支え合える人と日常を重ねること
・弱さを見せてもいい、と許し合える関係
こうした選択肢を持てることが、“自立した人”と“孤独な人”を分ける大きな違いになります。
■ 共に進むことが、社会の勝ち筋になる■
もし自立を追求する人が、一人きりで進む社会が当たり前になったら。
それは、孤立した強さだけを価値とする社会です。
でも、私たちはそういう社会を望んでいません。むしろ、支え合いながら進む社会こそが、強く、柔らかく、持続する社会だと思います。
だからこそ、私は「誰かと進む選択肢」があることを、あなた自身にも、その周りの人にも、届けたいのです。
相談できることは、ひとつのスキルです。問題解決能力です。
「私ばっかりなぜこんな目に・・・」
と感じていたシングルマザーが、勇気を出して相談してみたら、「そういう人多いよ」と教えてもらうことができ、「私だけじゃないんだ」と気持ちが楽になっていく姿を多く見てきました。
あなたの経験、よくあることかもしれません。
次回は、「“変化を望む”から“未来を創る”人へ」というテーマで、今ある選択肢を活かしながら未来を描く力の育み方について、お届けします。