【第21回】“選ばれる”から“選ぶ”へ― 働き方も、人生も、自分で決める時代 ―
『女性の自立は社会の未来を変える 〜機運醸成の時代に生きる私たちへ〜』

■ 「選ばれる」ことに慣れてしまっていないか■
「採用されること」がゴールになってしまっている人が、本当に多いと感じます。
でも実際のところ、「いい企業に採用してもらえるなら」というよりも――
「近い場所で」
「早く終わる仕事で」
「あまり責任がない」
そんな“自分にできる範囲”で仕事を選ぶケースが圧倒的です。
それは悪いことではありません。生活の中で現実的な選択だからです。
ただ、その選び方が 「自分で人生を選ぶ」という感覚とつながっていないことが多いのです。
■ “選ばれる人”ではなく、“選ぶ人”になる■
自分の働き方を、「できる範囲」ではなく「望む未来」から考えてみる。
それが、これからの社会で必要な視点です。
どんな仕事にやりがいを感じたいのか
どんな環境なら、自分らしく働けるのか
どんなチームと一緒に生きていきたいのか
社会人として企業や職場に合わせながらも、自分の価値観に合った働き方を選ぶ。
“選ばれる”側から、“選ぶ”側に立つ。
それが、人生の主導権を取り戻す一歩です。
■ 「できること」ではなく、「どう生きたいか」を問い直す■
たとえば、近くて責任の無い仕事を選ぶと、確かに今は安心です。
でも、その選択を続けていくと――
責任あるポジションに挑戦する機会も、自分を活かすチャンスも、知らず知らずのうちに遠ざかってしまいます。
それは、取り返しがつかないことです。
一方で、「私がどう生きたいか」という視点を持つだけで、仕事の見え方、未来の描き方がまるで違ってきます。
どこで働けるか」ではなく、「どんな未来を生きたいか」。
この順番が、人生を大きく変えていきます。
■自分で選ぶ人生、それが自立です■
人に選ばれるのを待つのではなく、自分で選び取る。
それは大きな決断ではなく、小さな意識の変化から始まります。
「私は何を望むのか?」
「この選択は、私の未来につながるか?」
この問いを、自分の人生の中心に置くこと。
それが、自分の人生を選択するという本当の自立です。
次回は、「“こどもに誇れる背中”を見せるという選択」について、母として、ひとりの人として、自分の生き方を語る力を取り上げます。





