就職支援の次に必要なのは「働き続ける環境づくり」─ MES ワーク&ライフ デザインサポート

昭和の時代、よく聞いた言葉があります。
「仕事を家庭に持ち込まない」。
当時それは、働く男性の美徳として語られてきました。
仕事は外、家庭は内。その線引きができることが、大人の条件のように扱われていた時代です。
しかし、その前提にはひとつの構造がありました。
それは、家庭が誰かによって“整えられている”ことです。
多くの場合、その役割を担っていたのは女性でした。
■今、女性が背負わされているもの■
時代は変わり、女性が働くことは当たり前になりました。
しかし、構造は本当に変わったのでしょうか。
今、女性たちが無意識に背負っているのは、「家庭を仕事に持ち込まない責任」です。
- 子どもの体調や進学の不安
- 家計のプレッシャー
- 親の介護
- 家庭内の役割の偏り
これらを抱えながらも、仕事では「影響を出さない」「迷惑をかけない」「弱音を吐かない」。
そして、うまくいかなくなったとき、多くの女性がこう結論づけてしまいます。
「仕事が向いていないのかもしれない」
「ここまでが限界なんだと思う」
しかし、それは本当に“能力”の問題なのでしょうか。
■低収入化の正体は「構造」にある■
日本シングルマザー支援協会が長年向き合ってきた中で見えてきたのは、女性の低収入化の背景にある、構造的な問題です。
家庭の課題が仕事に影響しているにもかかわらず、
- 職場では相談しづらい(コンプライアンス・上下関係)
- 上司も受け止めきれない
- 家庭の事情は「自己責任」にされやすい
結果として、家庭の不安定さが仕事の評価や自己評価を下げ、「続けること」自体を諦めてしまう。
これは、個人の努力不足ではありません。
整える仕組みが、社会に存在しなかったのです。
■切り離すのではなく、設計し直す■
そこで私たちは、
就職支援のその先にある「定着」に、もう一歩踏み込みました。
令和8年1月より、MES就職プログラムに新たに加わるのが、MES ワーク&ライフ デザインサポートです。
このサポートが目指すのは、
- 家庭を仕事に“持ち込ませない”ことではなく
- 家庭の課題が仕事に悪影響を及ぼさない状態をつくること
- 仕事の安定が、家庭の安定につながる循環を設計すること
そのために、職場でも家庭でもない「第三の安全な環境」で、LINEグループを活用した継続的なサポートを行います。
■女性が「仕事に向いていない」のではない■
私たちは、はっきりとお伝えしたいのです。
「家庭を仕事に持ち込まない」ことができなかったからといって、その女性が仕事に向いていないわけではありません。
必要だったのは、我慢や根性ではなく、環境の設計です。
昭和は「切り離す」ことで働ける社会でした。
これからは、「整える」ことで働き続けられる社会へ。
MES ワーク&ライフ デザインサポートは、その転換点をつくるための、実装モデルです。
女性が、長く、楽しく、社会で輝き続けるために。
私たちは、仕事と家庭を分断しない支援を続けていきます。




