コラム:「仕事に影響が出る」という噂は本当?債務整理について正しい知識を得よう

日本シングルマザー支援協会が全国組織なので、弁護士事務所として唯一の全国組織であるアディーレさんとの提携となりました。また、協会が中立な立場となるので、伝えにくいことや、聞きにくいことは協会を通してもらえればとも思います。協会は上手に活用してください。

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債務整理ってなに?:シングルマザーの豆知識

先月は離婚と借金についてお伝えしましたが、今借金で苦しんでいる方もおられるかもしれません。シングルマザーは、経済的にも大変な思いで日々必死に頑張っている方がたくさんいます。借金を返すために生活費が足りなくなってしまう方もいますが、借金は精神的にもとても大きな負担になります。今借金がある方も、そうでない方も是非知っておいてほしいのが、借金に苦しむ人を助けるために借金を整理する「債務整理」です。

しかし、債務整理に対して漠然と抵抗感、恐怖感を持つ方もおられるのではないでしょうか。債務整理には、例えば、新聞に住所氏名が載ってしまう、子供や家族に影響が出る、選挙権がなくなる、会社にばれてしまう、仕事を辞めなければいけない・就職できないなど、悪いイメージや噂が先行しているせいかもしれません。

でも、今挙げた噂は真っ赤なウソなので、安心して下さいね。確かに債務整理にはデメリットもありますが、正しくメリット・デメリットを理解し、それぞれの状況に応じた最も適切な手段を選ぶのがとても大切です。

債務整理には、主に①任意整理、②個人再生、③自己破産の3つがありますので、順にご説明しましょう。

 

任意整理とは?:シングルマザーの豆知識

まず、任意整理とは、裁判所の手続きを介さず、貸金業者と交渉・話し合いをして、借金の減額をしたり、返済額、返済方法を決め直す手続きです。未払利息や将来利息、遅延損害金のカットをしてもらい、原則3年~5年間で、無理のない返済額で、元金の分割返済をするよう和解契約を結ぶもので、裁判所を介さないため手続きが比較的簡単で、最も利用されている手続きです。

任意整理では、家などの財産を残すことができる、職業・資格の制限がないですし(弁護士、公認会計士、司法書士、税理士、行政書士、宅建士、警備員、生命保険外交員等一部の職業は、破産により資格制限を受け、仕事ができなくなります)、一部の借金のみの整理も可能で、安定した収入がある方におすすめです。借金が多く3年~5年で返済ができない方は、この手続きを使うことができません。

 

個人再生とは?:シングルマザーの豆知識

個人再生とは、裁判所を利用して借金を減額してもらう手続きです。住宅等の財産を失わず、(借金額によりますが)概ね5分の1に減額された借金を、原則として3年間で分割返済することができれば、残りの借金が免除されます。

住宅ローンを除く借金総額が5000万円以下などの要件がありますが、任意整理では支払えない額の借金がある方、今住んでいる自宅・車等の手放したくない高価な財産を持っている方、安定した収入がある方、破産手続中の職業・資格制限がある方に向いている手続きです。

 

自己破産とは?

最後に自己破産は、借金返済が著しく困難な状況なときに、裁判所の手続きをとって、原則としてすべての借金のゼロにしてもらう(免責)手続きです。

個人的には、一番悪いイメージが先行しているように思います。私も破産に対する正しい知識を持つまでは、お恥ずかしながら、怖いもの、悪いもの、恥ずかしいものであり、身ぐるみ剥がされて、人生が終わってしまうようなイメージを持っていました。でも、破産は、そんな後ろ向きなものではなく、法的に借金をゼロにし、健全な経済活動、生活を送れるよう新たなスタートを切る前向きな手続きです

ただ、ギャンブルや著しい浪費などのために作った借金の場合、免責不許可事由に該当し、借金の返済義務が残ってしまう場合もありますので、まずは弁護士にご相談下さい。

破産では、任意整理・個人再生と異なり、99万円を超える現金と時価20万円を超える財産は処分されてしまいますので、不動産や車などの高価な財産を保有していない・手放しても大丈夫な方、職業・資格制限のない方、借金総額が大きく個人再生・任意再生が利用できない方におすすめです。

 

債務整理のデメリット

しかし、債務整理にはデメリットもあります。

債務整理全般に共通するのは、信用情報機関に事故情報が登録され、いわゆるブラックリストに載るため、新たな借金はできませんし、クレジットカードの作成やローンを組むこともできないことです。しかし、これは債務整理に限ったことではなく、また一生続くわけでもありません。そもそも法的手続を考えるくらい返済が大変な状況であれば、いずれ支払が後れてしまいブラックリスト入りする可能性も十分にあります。また、手続と機関によって期間は異なりますが、5年~10年が経過すると事故情報は消えるのでご安心下さい。

さらに、自己破産では、破産手続の開始~免責許可を受けるまでの間、弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、行政書士、警備員、生命保険の外交員、宅建士、建設業、後見人、質屋など、一部の資格や職業が制限される場合があります。ご自分のお持ちの資格について定める法令を確認してみましょう。

また、自己破産すると住所、氏名などの情報が官報に掲載がされるため、周りにバレる可能性はゼロではありません。でも、皆さん官報って読みますか?一般の方で隅々まで確認している方は極めて少なく、官報からバレるのは稀です。万一会社にバレたとしても、破産を理由の解雇は不当解雇で無効とされ(職業制限・資格制限、会社からの借金がある場合は除く)、これまで通りの生活を送ることができますよ。

 

まとめ

借金はとても身近な問題です。真面目な方ほど借金返済のためにさらに借金を重ねて、多重債務に陥ったり、精神的に追い詰められてしまうことも珍しくありません。きっと、これまでがむしゃらに頑張ってこられたのだと思います。

でも、債務整理によって、お子さんの進学、就職、戸籍、結婚への影響はありません。できるだけ早く法的に借金の整理をし、経済的にも精神的にも健康を取り戻すことは、お子さんとの生活にも有益ではないでしょうか。

守秘義務がある弁護士に相談、依頼をすることで、手間や精神的な負担が軽くなるだけではなく、家族にバレる可能性もぐんと減ります。借金に関しては無料相談をしている法律事務所、弁護士会も多いですし、法テラスの民事扶助による費用サポートを受けられる場合もあります。

借金でお悩みの方は、まずは弁護士にご相談下さい。皆さんの状況に応じた最適な手段を一緒に考えたいと思います。

 

日本シングルマザー支援協会より

アディーレ法律事務所の弁護士先生の専門家のコラムです。ぜひ知識を増やしてくださいね。知っていると得することはたくさんあります。
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