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はじめに
みなさん、フリマサイトは活用されていますか?
服や雑貨、日用品など、いろんな品物が安く手に入りますし、お子さんの成長に伴って、不要になった服やおもちゃなどを売ることもできます。非常に便利ですよね。
一方、フリマサイトには、思わぬトラブルに巻き込まれる危険性があるのも事実です。
そこで今回は、フリマサイトを利用するうえで、ぜひ知っておくべきことについて解説します。安心して利用するためにも、ぜひ参考になさってください。
“売ってはいけない物”を出品すると犯罪になることも!
フリマサイトで売ってしまうと、品物によっては法律違反となるおそれがあります。
一般的に、サイトの利用規約には注意喚起が記載されているようですが、事前に販売を止めてくれることはないと考えられるため、ご注意ください。
代表的な物は、以下のとおりです。
(1)医薬品や医療機器
許可なく医薬品や医療機器を販売すると、医薬品医療機器等法(※)に違反するおそれがあります。
そのため、市販されている薬や、処方された薬を転売することは同法違反となります(同法第24条1項)。
※正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
(2)個人輸入した外国製の化粧品
外国製の化粧品の個人輸入は、自己使用目的の場合に限り認められており、医薬品医療機器等法によって転売は禁止されています(同法第62条、第55条2項)。
(3)知的財産権を侵害する物
たとえば、偽ブランド品や、許可なく既存のキャラクターを使用したハンドメイド品を販売すると、商標法や意匠法、著作権法などに違反するおそれがあります。
偽物であることを明記して出品し、購入者が納得したうえで購入していたとしても同様です。
(4)お酒
酒類の販売業をするには、税務署長の免許が必要です。
そのため、免許なしに継続的に酒類の販売をすると、酒税法違反となるおそれがあります。
(5)チケット(特定興行入場券)
興行主の事前の同意を得ずに、特定のチケットを定価以上で販売することは、「不正転売」として犯罪となる可能性があります(チケット不正転売禁止法第3条)。
ただし、「業として」行う場合でなければ不正転売には当たらないとされているため、本当に急用で行けなくなったコンサートのチケットを転売する行為が違法となるわけではありません。
なお、フリマサイトで販売しても法律違反にはならない物だとしても、サイトの規約に違反することはあり得るため、その点にも注意しましょう。
商品が偽物だとは知らずに売ってしまった場合は?
たとえば偽ブランド品を販売した場合、形式的には商標法違反や刑法における詐欺罪などに問われる可能性があります。
もっとも、販売した物が偽物だと知らなかった場合には、「故意」がないといえるため、基本的に処罰対象にはなりません。
ただし、本物であればあり得ないほど安い値段で、偽ブランド品を継続的に販売している実績がある場合など、状況によっては「偽物だと知らなかった」という弁解は通らないと考えられます。
そのため、「本物かどうか怪しい」と感じた場合は出品を控えたほうが無難です。
写真や説明とは違う商品が届いたら?売主に請求できることは?
写真や説明とまったく違う物が届いたのであれば、契約内容に違反しているため、民法上の債務不履行といえ、写真や説明どおりの物を改めて送るように請求できます。
それでも売主が応じず、相当な期間内に契約内容に沿った物を送らない場合などには、売買契約を解除できるのが原則です。
契約を解除すれば、すでに支払った代金の返還を請求できます。
加えて、約束どおりの品が届かなかったことが原因で具体的な損害が発生したなど、場合によっては損害賠償を請求できる可能性もあるでしょう。
なお、フリマサイトによっては返金対応などについてサポートしてくれる場合もあるようですが、基本的には自己責任になります。
まずはサイトの利用規約を確認してみましょう。
商品説明の「ノークレームノーリターン」に法的拘束力はない!
商品の説明欄に「ノークレームノーリターンでお願いします」などと書かれていることがあります。
「ノークレームノーリターン」とは、「商品に問題があっても返品やクレームは受け付けません」といった意味合いで使われる言葉のようです。
しかし、このような文言が説明欄に記載してあったとしても、一方的な意思表示であり、相手がその条件を承諾したわけではないため、法的な拘束力は生じません。
民法上、返品などが認められる場合であれば、自分の権利はきちんと主張して問題ありません。
そもそも、「ノークレームノーリターン」と記載すること自体を、禁止事項としているサイトもあります。
ご自身が出品する際にも、そういった記載をしないようにすべきでしょう。
まとめ
フリマサイトは便利な取引の場ですが、利用する際には注意が必要なことがあります。
場合によっては、出品する際に法律や規約に違反してしまったり、買う側になった際には、不良品が届いたりするリスクも伴うからです。
法律や規約を守り、トラブルを未然に防ぐための知識を持つことが大切だといえるでしょう。
今回のコラムが皆さんの安心・安全な取引の一助となれば幸いです。
ぜひ、正しい知識や情報をもとに賢くフリマサイトを活用し、素敵な出品・お買い物をお楽しみください。
アディーレ法律事務所神戸支店 弁護士 神野 由貴
https://www.official.adire.jp/profile/kanno_yuki/
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